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『裸の大将』(小林桂樹版) [映画・DVD系]

『裸の大将』(1958)を見た。

芦屋雁之助のテレビ版は知っているが、映画の小林桂樹版は初めて見た。
今まで雁之助がネ申と思っていたが、小林桂樹のアレッぷりはむしろこちらがネ申と思わされるほど素晴らしかったように思う。例によって、清が「ぼ、ぼくはあたまがわるいのでおかあさんがしぬときに「き、清や、お前はあたまがわるいからおかあさんがしんだら人様からおにぎりをもらってたべろ」といわれたんだなあ」と話すくだりを演じる小林は見事としかいいようがない。

テレビ版では社会背景がいつの時代なのかよくわからなくなっているが、こちらは戦時中から敗戦、自衛隊発足あたりまでと、はっきりしており、当時の社会に対する批判もきちんと打ち出されている。徴兵検査で不合格になる場面や、空襲で敵機撃墜したと軍人が威張っているのに「(間違って)味方を撃ち落としたから敵は落としてないんだなあ」と本当のことを言ってしまう場面は笑える。

テレビ版では出てきたか覚えてないが、ここでは清の母や弟妹が登場する。清の世話を嫌々している様が面白い。ラストのほうでは、有名画家になってしまった清のおかげで、自分らもそれなりにきちんとした仕事をしなければならなくなった、とんだ迷惑だよとこぼす姿が正直で良い。

「ルンペン」「こじき」や「きちがい病院」も出てくるのでおそらく地上波では放送されないでしょう。清がいったん「きちがい病院」に強制的に入れられるのだが、大声で読経してるのや「空襲だあ」と叫ぶのや妙なのがたくさんいて、さすがの清も落ち着かない。清曰く「ぼ、ぼくはあたまはわるいがきちがいじゃないんだなあ」と脱走してしまう場面もある。

脱色された、お涙ちょうだい的なテレビ版よりもこちらのほうがオススメ。


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コレヒドール戦記 [映画・DVD系]

コレヒドール戦記

コレヒドール戦記

  • 出版社/メーカー: ファーストトレーディング
  • 発売日: 2006/12/14
  • メディア: DVD

 ジョン・フォード監督、主演ジョン・ウェインの戦争映画。マニラの第3哨戒魚雷艇部隊の活躍ぶりが話の中心。日本の真珠湾攻撃で日米は開戦、ここマニラにも日本軍の攻撃が及び、副隊長であるライアン(ジョン・ウェイン)は負傷して野戦病院へ送られる。そこで知り合った美人看護士と良い仲に。ライアンの淡い恋と、捲土重来を期してフィリピンを退却していく米軍が描かれている。フィリピンを脱出していく将軍や上層部と、十分な救援・退却手段も与えられず現地で残存しなければならない兵隊達が描かれているので、軍への批判的意味合いも多少はあるのかもしれない。

戦闘シーンに関して。日本の巡洋艦に対する攻撃シーンが2度ある。海上を疾走しつつ雷撃するさまは迫力があるが、肝心の日本の巡洋艦はボカスカ砲を撃ってくるものの、船なんだか島の影なんだかよくわからないシロモノなのにはガッカリ。字幕では「阿賀野級」と出てたが、会話では「アガーミ・クラス」と聞こえたのは何なんだろう。まさか最上の間違いか?それから魚雷艇を攻撃してくる日本の航空機は、序盤では戦闘機(機種は不明)、中盤では水偵(らしき形)が出てくる。他に米軍側の航空機としてはグラスホッパー偵察機、DC3輸送機が登場している。

ジョン・ウェイン主演ではあるが、さほど印象に残らない作品だった。


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丹波祭り『ポルノ時代劇 忘八武士道』 [映画・DVD系]

丹波祭り最終日の2本目、『ポルノ時代劇 忘八武士道』を見た。

「生きるも地獄、死ぬもまた地獄か、フッ」とうそぶくニヒルな主人公、明日死能(あしたしのう・・・・なんちゅう名前だw)を演ずるのが我らが丹波哲郎。多くの人を斬ったため追われる死能は橋から川へ飛び降りる。目を覚ますと女の柔肌で身を暖められていた。そばでじっと見つめるひとりの男(伊吹吾郎)。実は彼らは孝、悌、忠、信、礼、義、廉、恥を全て忘れた無法者の集まり、すなわち忘八者(ぼうはちもの)だった。死能は彼らの仲間に引き入れられながらも一度は追い出され、そこで吉原を牛耳る大門(遠藤辰雄、現・遠藤 太津朗)に再度拾われる。江戸各地で湯女や飯盛り女、夜鷹といった吉原の商売敵が蔓延し、大門はそれらをぶっつぶす魂胆を持っていた。大門や商売敵の雇われ浪人達、そして公儀の隠密・黒鍬者(くろくわもの)と三者入り乱れての争いが生じていく・・・・御用済みの死能を消そうと大門から女を通じて渡された、アヘン入りの酒を、「毒」と知りつつソクラテスのように逍遙と飲み干す死能。しかし死能は、勝ち誇る大門から銃を奪い、逆に「毒」を飲ませて自らと同様アヘン中毒にして梅毒女のいる牢獄へとぶち込む恐ろしいヤツなのだ。

まあポルノですから、胸や尻が露出するエロいシーンには事欠かない。一番の目玉はひし美ゆり子(ウルトラセブンのアンヌ隊員)のヌードが拝めるということのようだが、私は彼女に何の思い入れもないので別にありがたくはなかったっす。そのほか、遊女たちが忘八者に責められていたり、なぜか外人女が監禁されていて忘八女が彼女をめぐってキャットファイトしたり、正月の挨拶で裸の女達が何十人もずらっと並んでいたり・・etc

いろいろ見所はたくさんあったが、中でも目を奪われるのは消火シーンw
忘八の女たちが地面をくるくる転がって消火!焼け死んだのかと思いきや、むっくり起きあがり、焼けただれた衣服を切ると中の体はなんともない。これも技の一つ!しかし、消火のあと全裸になって近くにあった天水おけの水をザバザバかぶっているあたり、「初めからこの水で消火しろよ!」とツッコミたくなるのが人情だが、そこはなにせポルノですからw

そういえば映画の冒頭の演出も面白かった。死能が追っ手の役人たちと火花を散らして刀を交え、相手の体が斬られるたびにそれがクレジット表記に変化していく。サイケな色使いがまた良し。

明日死能のチャンバラシーンでは木っ端役人どもがバッタバッタと斬られていくが、斬られた耳や腕、足、首がヒューと水平に飛んでいくさまは必見です。これはなかなか他の時代劇では見られないと思いますw

いやそれにしても、丹波センセイいや、あのGメンの黒木警視正が、女色とアヘンにまみれる姿を誰が想像できようかwよくこういうエロくていかがわしい(けどおバカに笑えて面白い)映画に出たなあと素直にオドロキます。特集「大俳優・丹波哲郎の軌跡 死んだらこうなった!」のラストを飾る見事な作品でしたw


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丹波祭り『お熱い休暇』 [映画・DVD系]

丹波祭り最終日の1本目『お熱い休暇』を見た。

クイズ好きのホットドック屋主人(三木のり平)がバンコク旅行に当選し、旅先で一波乱、二波乱巻き込まれるという話。飛行機内で隣り合いホテルも一緒だった関係で、のり平と丹波は顔見知りに。丹波は実は凄腕の諜報員で、バンコクにある「用事」で来ていたのだった。すでに謎のボロフ機関という組織が、丹波の行動をマークし始めていた。謎の組織には日本人女がいて、表面では貿易会社を装いながら上部からの指令を受け、危険な細菌培養を行わせていた。細菌は指輪に仕込んで保管され、後日、組織の上部に渡される予定だった。ところがこの指輪が何者かに盗まれてしまう。その頃のり平は案内役の女の子(松岡きっこ)にバンコクの名所を案内してもらっていたが、ひょんなことから女の子の指輪箱に隠されていたその問題の指輪をはめてしまい、これが指にすっぽりはまって取れなくなってしまう。指輪の在処を探す丹波は松岡の家を訪ねるが敵に捕まり拷問される。丹波への責めに耐えきれない松岡は指輪はのり平が持っていることをバラしてしまい、日本人女はあの手この手でのり平から指輪を奪い取ろうとする。いよいよ腕を切り落とそうとしてのり平に感づかれ、逃げられてしまう・・・・

三木のり平がちょっとドジでマヌケで笑える主人公を演じていて、かなり面白い。ドタバタギャグは「ドリフ大爆笑」的な部分があるが、むしろこうした映画の演出がのちのテレビの演出に生かされているのだろう。丹波はシブイ?諜報員を演じていて、けっこうアクションもこなしている。古い作品でお笑いの要素が強いが、日本版007として楽しめる作品だと思う。


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丹波祭り『白蝋城の妖鬼』 [映画・DVD系]

引き続き丹波出演作の2本目、『白蝋城(びゃくろうじょう)の妖鬼』を見た。

見よ!あの国際派大俳優・丹波が戦慄のせむし男に!?w

城下で、「白蝋太郎(びゃくろうたろう)」と呼ばれる妖しげな者たちによる家臣への襲撃が相次いでいた。剣が立ち忍術らしき技まで用いる彼らに、追っ手は太刀打ちできない。そんな中、お城の若殿は、城を出て城下で暮らす弟の振袖小次郎(ふりそでこじろう)に事件の解決を頼む。若き美剣士、小次郎はドジでトンマな下っ引きを連れて、白蝋太郎らの行く手を追うのだった。

数人の家臣が殺された後、白蝋太郎らは、藩の大事な家宝である鷹の置物を奪い去ろうとする。一度は盗みに成功するものの、実はそれはニセモノであり、本物は消息不明となったある侍がいずこかに隠し持っているらしい。そこで太郎らは、侍の妻と娘を誘拐する。二人の背中の刺青を合わせると、隠し場所を記した地図が現れるというのだ。その娘こそ、振袖小次郎と惚れ合うお嬢さん。小次郎は彼女を敵の手に渡すまじと頑張るが、ついに彼女を奪われてしまう。馬上で彼女を抱えて逃げる白蝋太郎と追う小次郎。途中、太郎を見失う小次郎だったが、謎のせむし男(丹波)の案内によって白蝋城を発見する。・・・・・という感じで、天知茂の明智小五郎シリーズ的な幕切れへと向かう。

「びゃくろうたろう」とか「ふりそでこじろう」とか、名前がなんか時代を感じさせて笑えますね。主人公の振袖小次郎は若き美剣士なんだが、あんまり強いように見えない。じゃあ白蝋太郎は強そうかと言われると、それも微妙。関根勤が顔を白く塗りました、って感じの風体だし、『妖鬼』と名付けるほどの怖さ・不気味さは感じられない。カッチンカチャリコズンバラリンで有名な『白獅子仮面』のほうがよっぽど恐ろしい顔してると思うぞw
丹波リン演じる謎のせむし男はまあなかなか良いかな。「グウェヘヘヘ」という丹下段平みたいな笑い声が印象的。

宝のありかを聞かれて「知りません」という娘に「えーい、しぶとい娘だ」と白蝋太郎が地団駄を踏むシーンも「拷問も何もしてないのに何がしぶといだよ!」と笑えるし、ラスト近くでなぜ凶行に及んだかを自白する点(太郎が「わしと同じような目に遭えば、お主も同じようにしたであろう」と小次郎に言う内容)でも、「え?それだけ?」と思ってしまうほど、なんか説得力を感じないのは私が悪いのだろうかw さらに、背中の刺青が地図に変わるシーン。こんな地図でいいのか?と思わず苦笑。周りの観客席からも「プッ!」というかみ殺した笑い声が一斉に漏れていたw

こっちが白蝋太郎ならぬ『白獅子仮面』w

白獅子仮面 3巻~火炎大魔王参上~

白獅子仮面 3巻~火炎大魔王参上~

  • 出版社/メーカー: 角川エンタテインメント
  • 発売日: 2005/08/26
  • メディア: DVD


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丹波哲郎出演『パレンバン奇襲作戦』 [映画・DVD系]

シネマヴェーラ渋谷にて、「大俳優・丹波哲郎の軌跡 死んだらこうなった!」と銘打って丹波出演作祭りを開催しているので、さっそく出かけてみた。本日の演目は『パレンバン奇襲作戦』と『白蝋城(びゃくろうじょう)の妖鬼』。

1本目の『パレンバン奇襲作戦』

戦争アクション映画。太平洋戦争の緒戦、日本軍の南方作戦では石油確保が至上命令であり、オランダが支配するパレンバン石油基地を落下傘部隊で急襲することとなった。しかし、その際にオランダ軍によって石油基地を自爆破壊されてしまっては元も子もない。そこで、決死隊が選ばれ先行して潜入、爆破装置を破壊する特別任務が与えられた。5人の軍人に加えて、かつてパレンバンに勤めていた石油技師である丹波も無理矢理参加させられることとなる。軍人たちと一線を画する丹波との確執も見所だが、果たして、彼らはいかに任務を遂行していくのか?丹波の華麗なオランダ語?も堪能しつつ手に汗握って行方を案じよう。

無理矢理参加させられながらも精油所を守りたい一心で行動する主人公丹波のほか、強引だが冷静な隊長役の江原真二郎、その他に神田隆、今井健二、山本麟一、須賀不二男など(必殺シリーズでもおなじみ)豪華悪役メンバーw、悪人役も善人役もこなせる織本順吉、さらに佐藤慶、梅宮辰夫、岡田真澄(オランダとインドネシアのハーフの役で出ているが気づかなかったw)も出演している。あのコワモテの今井健二がなかなか味のある演技をしていて面白い。

なお、登場する航空機は、九七重爆と落下傘部隊を運ぶ輸送機。ところがその輸送機がカーチスC-46(戦後アメリカが自衛隊に供与)だったりするのはご愛敬。やはり自衛隊のを拝借したのでしょう。九七重爆は模型、C-46は模型だけでなく実機が登場している。


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『コレヒドール総攻撃』 [映画・DVD系]

コレヒドール総攻撃

コレヒドール総攻撃

  • 出版社/メーカー: ビデオメーカー
  • 発売日: 2004/07/21
  • メディア: DVD


日本軍によるコレヒドール攻略の模様をとらえたドキュメンタリー。
冒頭、のどかな風景で始まっているが、日本軍の進撃が地図上に示され、コレヒドールまでの各地での状況が映し出される。軍病院の様子、工兵隊や輸送部隊の活躍など。

本格的に要塞攻略が始まるのが昭和17年5月3日と示され、この場面からナレーションが入っている。陸からは砲兵隊による砲撃、空からは爆撃、そして5月5日「男の節句」にはいよいよ総攻撃で、海上より上陸用舟艇でコレヒドール島を目指す上陸部隊が進撃する。ところが次のシーンではいきなり敵の各要塞が破壊されている映像が続く。そして多数の米兵捕虜たちの映像(彼らがこのあといわゆる「死の行進」へとかり出されていくことになるのだろう)。あっさりそれで本編終了。引き続き特典映像として、コレヒドール要塞内部のトンネル映像が紹介される。これは戦闘前の米軍による撮影だと思うが、空調設備もあり各種設備が整ったトンネルで、病院にはきちんとしたベッドがあり医師や看護婦が働く様子が映し出されている。

航空機は九七式軽爆、九七式重爆が登場している。戦車もチラッと写るが不明(チハ車?)。重砲による砲撃シーンもある(全体的に、機密保持のためか、兵器は全体像ではなく部分的ないしは遠距離で写っていることが多い)。なお、中盤のナレーション場面以外ではとってつけたような勇ましい音楽が流れるが、やや違和感がある。最後の特典映像にいたっては、チャップリンの映画かと思わせるような場違いな音楽が流れている。

全体的に盛り上がりに欠け、ある意味退屈である。ただし、砲兵隊をみて山本七平、フィリピン戦線ということで大岡昇平を思い出したりすると、また違った感慨が湧くかも。


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『素晴らしきヒコーキ野郎』 [映画・DVD系]

『素晴らしきヒコーキ野郎』を見た。飛行機がようやく人を乗せて飛べるようになってきた時代に、英仏海峡横断レースに挑むヒコーキ野郎たちのドタバタ冒険劇。各国から操縦士が集まるが、それぞれのお国柄を反映していて笑わせてくれる。お上品なイギリス人、田舎者っぽいアメリカ人、女性を口説くフランス人、家族連れで脳天気なイタリア人、集団主義でお堅いドイツ人など。

日本人として参加するのは石原裕次郎。これがまた情けないw。レースが開催されるとの知らせがもたらされるのだが、アヤシゲな寺の上空で、なぜか大きな凧で飛んでいるのが摩訶不思議。寺の住職みたいなジイサンも何やらアヤシゲな話をするし、レースに参加する裕次郎のヒコーキは、菊の紋章と下手くそな虎(?)模様が描かれていて、勘違いニッポン風味が炸裂w。しかも妨害工作にあって離陸直後に墜落するヘタレぶり。まあその後の会話が笑える。助けに来た係員に裕次郎が(体に絡まったロープを切るため)「ナイフを貸してくれ」と言うと、係員は「切腹するんじゃないだろうな?」w

レースは、主催者であるイギリス人新聞社主の娘と、婚約者、アメリカ人の三角関係(?)を交えつつ、ドタバタドタバタしながら進んでいく。登場するヒコーキたちは速度も遅いし飛行高度も低く、まるでトンボが飛んでいるのを見ているようだ。映画全体として、平和で楽天的な古き良き時代というイメージが貫かれている。ただし、ドタバタ劇が長くて、中盤の休憩あたりまでなかなかレースが始まらないため、退屈に感じてしまうのはややいただけない。

素晴らしきヒコーキ野郎

素晴らしきヒコーキ野郎

  • 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
  • 発売日: 2006/10/13
  • メディア: DVD


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『硫黄島の砂』 [映画・DVD系]

硫黄島の砂

硫黄島の砂

  • 出版社/メーカー: ビデオメーカー
  • 発売日: 2000/04/28
  • メディア: DVD


 ジョン・ウェイン演ずる鬼軍曹ストライカーが新兵を育てていく様を描く。部下には、ストライカーの元上司の息子や元ボクサーなどがいるが、ストライカーの厳しいやり方に反発する。ストライカーは軍人としては一流だが家庭人としては失格らしく、実は酒飲みで夫人とも離婚(別居?)しているようだ。部隊はタラワ上陸作戦を経て、米海兵隊最大の激戦の地となる硫黄島へと向かう・・・・・。

戦闘シーンには実際の米軍の記録映像が使われている。何度か日本兵も出てきたが、なんだかドイツ兵のような格好には苦笑。やはり時代を感じますね。銃剣の使い方を知らない新兵に、ダンスで教えるシーンはちょっと笑えます。壮絶なラストシーンは意外にあっけなく、一瞬に訪れる。『サンキュー・スモーキング』では完全にお笑いシーンとして使われていますがw。
冒頭とラストに流れる曲はよく聞く曲だが、もともと海兵隊の歌なんでしょうか。


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『戦場のメリークリスマス』 [映画・DVD系]

早稲田松竹で『戦場のメリークリスマス』を観た。

1週間ほどの上映で本日最終日。観客は少なく平均年齢もかなり高かった。私自身も内容よりデヴィッド・ボウイと教授が出ているから大画面で観たい、というだけで観るようなもんだw。あのテーマ曲(の出だし部分だけだが)を何度もピアノで練習してみたことを思い出す。

 1942年、日本占領下のジャワ捕虜収容所が舞台。収容所長ヨノイ(坂本龍一)、ハラ軍曹(ビートたけし)らの管理下、多数の連合軍捕虜が収容されている。主人公ローレンス(トムコンティ)は日本側との連絡役を務めており、ハラと親しい。ある時、処刑寸前だったセリアズ(デヴィッド・ボウイ)が送致されてくる。ヨノイは彼の存在をなぜか妙に意識していた・・・

セリアズの弟への「贖罪」意識と、ヨノイの仲間に死に遅れた「恥」の意識がお互いの内面で響き合ってしまうのか、奇妙な友情ともホモセクシャルな感情とも受け取れるかたちで現出する。相通じなかった日本文化と西洋文化との間にまかれた種が芽を出したようにも思える。ラストのたけしも印象的だ。

デヴィッド・ボウイ、坂本龍一、ビートたけしという80年代らしい異色かつ豪華なキャスティングで、脇役もジョニー大倉、戸浦六宏、内田裕也など多彩。ところで当時の内田裕也は小泉純一郎に似ているし、トムコンティにいたっては安倍晋三そっくりじゃないかw

蛇足ながらボウイと教授が抱き合うシーン。ロッキンオンだったか音楽雑誌に載ってた「エイトビートギャグ」なる漫画で、妖しげに抱き合う2人を見て、怒ったデヴィッド・シルヴィアンがロンドンから東京に向かう、というギャグがあったがwシルヴィアンの「禁じられた色彩」も忘れちゃいかんでしょう。


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