『素晴らしきヒコーキ野郎』 [映画・DVD系]
『素晴らしきヒコーキ野郎』を見た。飛行機がようやく人を乗せて飛べるようになってきた時代に、英仏海峡横断レースに挑むヒコーキ野郎たちのドタバタ冒険劇。各国から操縦士が集まるが、それぞれのお国柄を反映していて笑わせてくれる。お上品なイギリス人、田舎者っぽいアメリカ人、女性を口説くフランス人、家族連れで脳天気なイタリア人、集団主義でお堅いドイツ人など。
日本人として参加するのは石原裕次郎。これがまた情けないw。レースが開催されるとの知らせがもたらされるのだが、アヤシゲな寺の上空で、なぜか大きな凧で飛んでいるのが摩訶不思議。寺の住職みたいなジイサンも何やらアヤシゲな話をするし、レースに参加する裕次郎のヒコーキは、菊の紋章と下手くそな虎(?)模様が描かれていて、勘違いニッポン風味が炸裂w。しかも妨害工作にあって離陸直後に墜落するヘタレぶり。まあその後の会話が笑える。助けに来た係員に裕次郎が(体に絡まったロープを切るため)「ナイフを貸してくれ」と言うと、係員は「切腹するんじゃないだろうな?」w
レースは、主催者であるイギリス人新聞社主の娘と、婚約者、アメリカ人の三角関係(?)を交えつつ、ドタバタドタバタしながら進んでいく。登場するヒコーキたちは速度も遅いし飛行高度も低く、まるでトンボが飛んでいるのを見ているようだ。映画全体として、平和で楽天的な古き良き時代というイメージが貫かれている。ただし、ドタバタ劇が長くて、中盤の休憩あたりまでなかなかレースが始まらないため、退屈に感じてしまうのはややいただけない。
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